
先日、高齢のお客様からこのような相談を受けました。
契約内容を確認すると、「かけ放題」に加入されています。
それなのに、なぜ通話料金が高くなったのでしょうか?
明細を確認してみると、
「0570」から始まる電話番号への通話
でした。
0570は「ナビダイヤル」と呼ばれる電話サービスです。
最近、メーカーや各種サービスなどの問い合わせ先を調べると、
0570-○○○-○○○
という番号を見かけることが本当に増えました。
しかも0570以外の一般電話番号が見当たらないケースもあります。
ここで注意したいのが、
0570は「携帯電話のかけ放題に入っているから大丈夫」ではない
ということです。
0570への通話は、携帯電話会社が提供する通話料定額プランの対象外です。
さらに、2026年10月1日からは携帯電話からナビダイヤルへかけた場合の料金が値上げされます。

今回は、意外と知られていない0570「ナビダイヤル」について分かりやすく解説します。
そもそも0570「ナビダイヤル」とは?
0570から始まる電話番号は、東京の「03」や大阪の「06」などの一般的な電話番号とは異なります。
NTTドコモビジネスが提供している「ナビダイヤル」というサービスです。
ナビダイヤルでは、
0570+6桁
の全国共通番号を使います。
たとえば全国に複数のコールセンターがある企業でも、利用者には一つの0570番号を案内し、かかってきた電話を適切な窓口へ振り分けることができます。
企業側から見ると、全国の問い合わせ番号を一本化できる便利な仕組みなのです。

0570以外にもナビダイヤルはある?
ここは少し分かりにくいところです。
結論からいうと、
「ナビダイヤル」は0570から始まる番号です。
似たような特殊な電話番号として、
| 番号 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 0570 | ナビダイヤル | 発信者が通話料を負担 |
| 0120 | フリーダイヤル | 着信側が通話料を負担 |
| 0800 | フリーダイヤル | 0120と同様に着信側負担 |
| 050 | IP電話 | インターネット回線を利用した電話番号 |
などがあります。
特に「0800」は携帯電話番号の「080」と似ていますが、まったく別の番号です。
0800から始まる番号は、0120と同じ着信課金電話サービスとして使われています。
したがって、
「0570=ナビダイヤル」
と覚えておけば分かりやすいでしょう。
最大の注意点!0570は「かけ放題」でも有料
今回の記事で一番お伝えしたいのがここです。
スマートフォンで、
「国内通話かけ放題」
「5分以内の国内通話無料」
などの通話定額サービスを契約していても、0570への通話は基本的にその対象にはなりません。
つまり、
「自分はかけ放題に入っているから何分話しても大丈夫」
と思って0570へ電話すると、別途通話料金が発生します。
これを知らない方は意外と多いのではないでしょうか。
今回の方もそうでした。。。
2026年9月30日までは携帯電話から「20秒11円」
2026年9月現在、携帯電話からナビダイヤルへ電話した場合の料金は、
20秒ごとに11円(税込)
です。
1分に換算すると、
約33円
になります。
単純計算すると次のようになります。
| 通話時間 | 現在の通話料金 |
|---|---|
| 5分 | 約165円 |
| 10分 | 約330円 |
| 20分 | 約660円 |
| 30分 | 約990円 |
| 60分 | 約1,980円 |
30分問い合わせをしただけで約1,000円です。

しかも、この料金は「かけ放題」に加入していても別途発生します。
【重要】2026年10月1日からさらに値上げされます
そして、これから0570へ電話する方にはさらに注意していただきたい情報があります。
NTTドコモビジネスは、2026年10月1日から携帯電話からナビダイヤルへ発信した場合の通話料金を改定すると発表しています。
変更内容はこちらです。
| 2026年9月30日まで | 2026年10月1日から | |
|---|---|---|
| 携帯電話から発信 | 11円(税込)/20秒 | 22円(税込)/30秒 |
| 1分あたり | 約33円 | 約44円 |
つまり、
1分33円 → 1分44円
となります。
約33%の値上げです。

10月から30分電話すると約1,320円
新料金で計算すると、さらに負担が大きくなります。
| 通話時間 | 9月30日まで | 10月1日から |
|---|---|---|
| 5分 | 約165円 | 約220円 |
| 10分 | 約330円 | 約440円 |
| 20分 | 約660円 | 約880円 |
| 30分 | 約990円 | 約1,320円 |
| 60分 | 約1,980円 | 約2,640円 |
たとえば、
オペレーターにつながるまで15分待ち、相談に15分かかった
とします。
合計30分です。
2026年10月以降なら、
約1,320円
です。
問い合わせ電話1回で1,000円を大きく超える可能性があります。
怖いのは「ただいま電話が大変混み合っています」
0570の問い合わせ窓口では、電話をかけてすぐ担当者につながるとは限りません。
「○○については1を押してください」
という自動音声を聞き、その後、
「ただいま電話が大変混み合っています。そのままお待ちください」
となることもあります。
10分、15分待って、ようやく担当者につながる。
そこから本人確認をして、問い合わせ内容を説明し、担当者に調べてもらう。
気がつけば30分経っていた……。
こうしたことは十分考えられます。
2026年10月以降なら、30分で約1,320円です。
「話している時間」だけではなく、問い合わせで待っている時間も含めて通話時間が長くなる
という点に注意が必要です。
なぜ企業は普通の電話番号ではなく0570を使うの?
では、なぜ問い合わせ窓口に0570が使われるのでしょうか。
企業側から見ると、ナビダイヤルにはさまざまなメリットがあります。
全国に複数の拠点があっても問い合わせ番号を一つに統一できます。
また、問い合わせ内容や地域などに応じて、適切な受付窓口へ電話を振り分けることもできます。
つまり、
企業側が問い合わせ窓口を効率的に運営するために便利なサービス
なのです。
電話をかける利用者側にメリットはある?
もちろん利用者側にも、
「全国どこからでも同じ番号へ電話できる」
「問い合わせ先の番号が分かりやすい」
というメリットはあります。

しかし、現在はスマートフォンの「かけ放題」が広く使われています。
そのため利用者からすると、
「毎月かけ放題の料金を払っているのに、問い合わせ電話だけ別料金」
という点は大きなデメリットに感じるでしょう。
特に2026年10月からは携帯電話からの通話料金がさらに高くなるため、負担はこれまで以上に大きくなります。
「0570を使わず普通の電話番号にかければいい」は本当にできる?
0570の通話料金を節約する方法として、
Youtubeなどでは「市外局番から始まる普通の電話番号を探せばいい」
という方法がよく紹介されています。
たとえば、
03-○○○○-○○○○
06-○○○○-○○○○
などの一般電話番号です。
企業によっては0570とは別に一般電話番号を掲載していることがあります。
例えば海外在住者のために別番号を公表・用意しているところもあります。
その場合は、自分が契約している携帯電話のかけ放題対象になる番号かどうかを確認したうえで、そちらを利用する方法があります。
ただし、問題があります。
最近は、
「問い合わせ先として0570しか案内されていない」
ケースもあります。
この場合、
「普通の電話番号へかければいい」
という方法自体が使えません。
利用者側からすると、ここが非常に困るところです。
0570へ電話する前に確認してほしいこと
問い合わせ先が0570だったら、すぐに電話をかけるのではなく、一度企業の公式サイトを確認してみることをおすすめします。
「お問い合わせ」「サポート」「会社概要」「店舗情報」などに、別の一般電話番号が掲載されていることがあります。
また最近は、
- チャットサポート
- AIチャット
- メール
- 問い合わせフォーム
- LINE
- 折り返し電話予約
などを用意している企業も増えています。
急ぎの問い合わせでなければ、こうした方法を利用することで0570の通話料金を抑えることができます。
必ず企業の公式サイトに掲載されている問い合わせ方法を確認しましょう。
高齢の家族がいるなら「0570はかけ放題対象外」と教えてあげてください
今回ご相談いただいたお客様も、
「携帯電話料金がいつもより高い」
ということから調べ始めました。
スマートフォンでかけ放題を契約していれば、
「電話はいくらかけても無料」
と思ってしまうのも無理はありません。この方はお子様が「その方が安心だから」と契約手続きをしてくださったそうです。
でも実際、0570という番号を見ても、普通の電話番号との料金の違いまでは分からないですよね~。
何かとてもかわいそうでした。
ご両親や祖父母がスマートフォンを利用しているなら、
「0570から始まる番号は、かけ放題でも電話代がかかるよ」
と一度伝えてあげてください。
これだけでも、思わぬ高額請求を防ぐことにつながります。
携帯電話代が突然高くなったら通話明細を確認
「今月だけ携帯電話代が高い」
という相談を受けた場合、データ通信量や有料オプションだけでなく、通話料金も確認してみてください。
そして通話明細の中に、
0570
から始まる番号がないかチェックします。
0570へ何度も電話していたり、長時間の通話をしていたりすれば、それが料金上昇の原因になっている可能性があります。
2026年10月以降は料金がさらに上がるため、これまで以上に注意が必要です。
まとめ|0570は「かけ放題だから大丈夫」と思わないこと
0570から始まるナビダイヤルは、企業が全国の問い合わせ窓口を一つの番号にまとめられる便利なサービスです。
一方、電話をかける側には大きな注意点があります。
携帯電話のかけ放題プランでも、0570は基本的に別料金です。
さらに2026年10月1日から、携帯電話からのナビダイヤル通話料金は、
11円/20秒 → 22円/30秒
へ値上げされます。
1分換算では、
約33円 → 約44円
です。
30分なら約1,320円、1時間なら約2,640円になります。
問い合わせ先に0570が掲載されていたら、電話をかける前に、
「一般電話番号はないか?」
「チャットや問い合わせフォームは利用できないか?」
を一度確認してみましょう。
そして、高齢のご家族がスマートフォンを利用している場合には、
「0570は、かけ放題でも有料」
ということをぜひ教えてあげてください。
知らずに長時間問い合わせをして、翌月の携帯電話料金を見て驚く――。
そんなことを防ぐためにも、覚えておきたい電話番号です。